やる気と自信を育てる実践ガイド
子どもが挑戦した結果うまくいかなかったとき、つい親は「どうしてできなかったの?」と言ってまいがちです。私自身も、かつては同じような声かけをしていました。

しかし、ある出来事をきっかけに、「結果ではなく、挑戦の過程を見ることが子どものやる気を育てる」と気づき、声のかけ方が大きく変わりました。この記事では、少年野球の現場で私が実際に経験したエピソードを交えながら、失敗を“成長の養分”に変える声かけ術を紹介します。
「野球を通じて『挑戦する心』を育てる体験談については、野球が子どもに教えてくれた挑戦する心の記事もあわせてご覧ください。
自信を無くしかけた息子
三振続きで自信を失った息子の変化
ある時期、息子は三振が続き、打席に立つ前から「どうせ打てない」とつぶやくようになっていました。その日、私は帰り道でこう声をかけました。翌週の試合、息子は初球から思い切りよく振り抜き、結果はアウトでしたが、ベンチに戻ると笑顔でこう言いました。
“結果ではなく挑戦を認める声かけ”が、息子の表情を変えた瞬間でした。
守備で固まってしまった子へのサポート
ある練習試合で、外野の子がフライを落としてしまい、その後の打球にも動けなくなってしまいました。ベンチに戻ってきたその子に、私はこう声をかけました。「あの一歩目、すごく早かったよ。あれができるなら絶対取れるようになるよ」その子はうつむきながらも小さく笑い、次の守備ではしっかり前に出て捕球。
ベンチからは自然と拍手が起きました。「今日のキャッチ、すごく集中してたね。君の良さが出てたよ。」
我が家の息子が変わった“魔法の言葉”
チームメイトのミスを責めていた息子の変化
ある時期、息子は三振が続き、打席に立つ前から「どうせ打てない」とつぶやくようになっていました。その日、私は帰り道でこう声をかけました。翌週の試合、息子は初球から思い切りよく振り抜き、結果はアウトでしたが、ベンチに戻ると笑顔でこう言いました。
“結果ではなく挑戦を認める声かけ”が、息子の表情を変えた瞬間でした。さらに印象的だったのは、守備での出来事です。息子は以前、フライが上がると固まってしまうタイプでした。ある練習でまた同じように動けず、悔し涙をこらえていました。
そのとき私は、「怖かったよね」でも、最初の一歩は前に出てたよ。「あれができたら絶対取れるようになるよ」と伝えました。その翌週、同じようなフライが上がった瞬間、息子は迷わず前に一歩踏み出し、結果は弾いてしまったものの、キャッチしようとした姿勢にチームメイトから拍手が起きました。
息子は照れながらも、[前に出られたのは初めてだった]と誇らしげに話してくれました。
練習で泣き出した子への声かけ
ある練習試合で、外野の子がフライを落としてしまい、その後の打球にも動けなくなってしまいました。ベンチに戻ってきたその子に、私はこう声をかけました。その子はうつむきながらも小さく笑い、次の守備ではしっかり前に出て捕球。ベンチからは自然と拍手が起きました。
別の日には、キャッチボールで思うように投げられず、泣きそうになっていた低学年の子がいました。周りの子はどう声をかけていいかわからず、ただ見守るだけ。「私はその子の横に座り」と伝えると、その子は驚いたように私を見て、「ほんと?」と少し笑いました。
その後、投げるたびに「今の良かったね」と小さく声をかけると、表情がどんどん明るくなり、最後には自分から「もう一回やりたい」と言うほどに。“できた部分を拾ってあげる声かけ”が、子どものやる気を一気に引き上げる瞬間でした。
失敗後の声かけで大切な3つのポイント
原因を問い詰めない
「なんでできなかったの?」はNG。責められていると感じ、心を閉ざします。代わりに、
• 「どこが難しかった?」
• 「どの場面が一番悔しかった?」
と“振り返りやすい質問”に変えると、子どもは自分で整理し始めます。
“事実”と“感情”を分けて伝える
「ボールを落としたのは事実。でも、最後まで追いかけてたよね。」事実を認めつつ、努力も認めることで、子どもは冷静に受け止められます。
最後は“次につながる一言”で締める
• 「次はどうしたいと思った?」
• 「どこを練習したらもっと良くなるかな?」
改善に意識が向き、前向きな気持ちが育ちます。ある日、練習試合の帰り道で「今日はエラーしなかったね」と言ったところ、息子が「うん。でも、もっと飛びつけたらよかったな」と自分から反省点を話し始めました。
継続的な声かけがやる気を底上げする
数ヶ月後、息子が見せた変化
声かけを続けるうちに、息子はこう言うようになりました。
• 「失敗は当たり前」
• 「でももっと上手くなれる」
試合でミスをしても切り替えが早くなり、仲間にも「大丈夫」と声をかけるように。挑戦力と自己肯定感が同時に育っていくのを感じました。
自己肯定感と挑戦力が育つ
失敗を重ねながらも、「大丈夫。僕はできる」と思える環境こそが、真のやる気スイッチを入れるのです。
声の力を信じよう
失敗=成長の種
失敗を乗り越えるには、まずは親の“受け止め方”から。責めるのではなく、共感し、挑戦したことを認めるだけで、子どもは新しい一歩を踏み出します。
今日からできる声かけ術
・「チャレンジしててすごいね」
・「緊張しながらも頑張ってたよ」
・「次に向けて、どうしたらいいか一緒に考えよう」
たった一言でも、子どもの心には深く響きます。声の力を信じて、“失敗”という名の宝物を、親子で育ててみませんか?

兄弟・チームメイトとの関係性にも声かけが効果あり
比較より個別の頑張りを認める
兄の方が運動が得意で、弟はよく「僕は下手だから」と言っていました。ある日、弟が珍しくノックで連続キャッチできたとき、私はこう伝えました。その日から弟は「僕もできるかも」と言うようになり、練習への姿勢が大きく変わりました。
また、チームメイト同士の関係でも似た場面がありました。ある子がエラーをしたとき、周りの子が少しざわついたのですが、息子がすぐにこう言いました。「大丈夫、次止めよう。さっきのカバーめっちゃ早かったよ」。
その言葉を聞いたミスした子は、悔しそうな顔から一転して安心した表情に変わり、次の守備では見事にゴロをさばきました。その後、帰り道で息子に「なんであんな声かけしたの?」と聞くと、「だって、僕も言われてうれしかったから」と答えました。
“自分がもらった優しさを、仲間に返せるようになる”これは声かけを続けてきたからこそ生まれた変化だと感じました。
仲間とのミスをフォローする姿勢も育てる
我が家では、息子が仲間のエラーに対して「大丈夫だよ」と言った場面に、「その言葉、すごくいいね」と声をかけました。自分の経験が共感につながり、周囲の人との関係も深まっていきます。親の声かけは、技術だけでなく人間関係にも影響を与えるのです。
「仲間との関係づくりや保護者の関わり方については、少年野球チームを支える保護者の安心関係作りの記事でも具体例を紹介しています。」
子どもの言葉を引き出すコツ
オープンな質問で内面にアクセス
• 「どこが楽しかった?」
• 「一番頑張ったところは?」
• 「困ったことはあった?」
具体的な質問は、子どもの内面を引き出します。沈黙があっても、「考えてるんだね」と待つ姿勢が大切です。
周囲の大人との連携が子どものやる気を支える
• コーチは「挑戦の回数を褒める」
• 家族は「頑張りを認める」
• 親は「失敗を責めない」
この3つが揃うと、子どもの心は驚くほど安定します。
周囲の理解もやる気アップには不可欠
コーチや先生との連携
少年野球の指導者にも、「失敗した子に、どう声をかけていますか?」と聞いてみました。多くの指導者は、「成功体験より挑戦の回数を褒めるようにしている」と言います。親がこの姿勢を理解して共有することで、家庭でも一貫したサポートが可能になります。
家族全体でのサポート体制
祖父母やきょうだいも含めて、「〇〇はよく頑張ってるよね」と声をそろえることは、子どもにとって大きな安心です。誰もが失敗を責めず、挑戦を応援する――そんな空気が、子どもの“やる気基盤”をつくっていきます。
親自身の心構えを整えるために
失敗をどう受け止めるかは親の“余裕”で決まる
子どもが失敗したとき、親自身も焦りや不安を感じることがあります。「このままでいいのかな?」と悩むことも。しかし、一歩下がって「失敗しても成長している」と考えることで、冷静に向き合えるようになります。自分の感情を整理することが、効果的な声かけの土台になります。
親も失敗談を話すことで距離が縮まる
「パパも昔、野球でバッターに当てて泣いたことあるよ」など、自分の失敗を笑って話すと、子どもは「自分だけじゃない」と安心します。我が家では、息子が「じゃあ僕は失敗しても成長途中ってことか」と言って笑ったことが印象的でした。
まとめ:声かけは“子育ての魔法”
技術ではなく“気持ち”を育てる
「練習やメンタル面のサポートに関する他の記事は、『練習・上達のコツ』カテゴリからまとめて読むことができます。」
野球でも勉強でも、技術は時間をかければ上達しますが、気持ちの部分は環境次第。親の声かけは、その環境づくりの中心です。子どもの挑戦を肯定し、失敗に対して「よく頑張ったね」と言えることが、今後の成長の方向性を大きく左右します。
習慣的な声かけが未来を変える
• 挑戦を認める
• 感情を受け止める
• 次につながる言葉をかける
この積み重ねが、子どもの“折れない心”を育てていきます。


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