少年野球の保護者LINEがしんどくなる前に|リアルな失敗から学んだ「距離感」と声かけのコツ

チーム選び・保護者の役割

「保護者LINEに振り回されていた頃の自分」

少年野球のグラウンドは、子どもだけでなく保護者にとっても「もうひとつの社会」です。応援や当番で顔を合わせ、同じ方向を向いているはずなのに、LINEの一言や当番表の並び方ひとつで、胸の奥がざわついてしまうことがあります。

わが家も、息子が所属するチームで、既読スルーにモヤモヤしたり、「また自分の名前が当番に入っている」とため息をついたり、噂話に巻き込まれかけて眠れない夜を過ごしたことがありました。

ただ、いくつかの失敗と小さな工夫を重ねる中で、「完璧な人間関係」を目指すのではなく、「これ以上こじらせない距離感」を作ることが何より大切だと感じるようになりました。この記事では、実際に経験したヒヤリとした出来事と、そこから試してきた具体的なコミュニケーションの工夫を順番に紹介します。

「LINEがしんどい」「当番表を見るのが憂うつ」という保護者の方が、少しでも気持ちを軽くし、子どもの前で笑顔でいられる時間を増やすヒントになればうれしいです。

「保護者同士の関係づくり全体については、少年野球チームを支える保護者のための安心関係作りの記事もあわせてご覧ください。」

保護者同士の空気が重くなる「3つの場面」

グループLINEの温度差で起きる小さなすれ違い

最初にしんどさを感じたのは、チームのグループLINEでした。平日の夜、「週末の練習予定を確認させてください」と投稿したのに、数時間たっても誰からも反応がなく、画面には「既読10」の表示だけが残りました。

その後の練習で、別の保護者から「前に自分が同じように質問したとき、誰も返事をくれなくて…正直、無視された気がして落ち込んだ」と打ち明けられ、自分も同じようなことをしていたかもしれないとハッとしました。

文字だけのやりとりは、見るタイミングも温度感も人によって違うため、「悪気のないスルー」が「冷たい」と受け取られてしまう危うさがあります。​

当番・役割分担の「なんとなく不公平」な感じ

次に重くなりがちなのが、当番や役割分担の話題です。グラウンド整備、お茶出し、試合の車出しなど、表に見えない仕事ほど「いつも同じ顔ぶれ」が担当になりやすく、「また自分の名前が入っている」と感じる人ほど疲れがたまっていきます。

私も、当番表に自分の名前が連続しているのを見つけては、「たまたまかな」「でも、またか…」と小さくため息をつく時期がありました。誰も悪者ではないのに、こうした小さな違和感が積もると、雑談の声のトーンまでぎこちなくなってしまいます。​

「いない人」の話から生まれるうわさと不安

もう一つの火種は、「いない人」の話が増えてきたときに生まれます。「最近Aさん見ないね」「あの子の親って挨拶しないよね」といった何気ない一言が、気づけば「やる気がないらしい」「チームに不満があるみたいだよ」といった“ストーリー”に膨らんでしまうことがあります。

その場では笑って聞き流していても、家に帰ると「自分も誰かの話題になっているのでは?」と不安になり、LINEを開くのが怖くなった夜もありました。

グループLINEで心が折れかけた夜と、その後の一歩

ある夜、チームのグループLINEに「◯◯くんママ、最近忙しそうですね(笑)」というメッセージが流れました。スタンプもついていて、送った本人に悪気はなかったのかもしれません。それでも画面を見た瞬間、「最近顔を出せていないことを責められているのかな」「サボっていると思われているのかな」と、胸の奥が一気に冷たくなる感覚がありました。

スマホを伏せたまま、しばらく食器洗いに手がつかず、子どもの前で無理に笑顔をつくるのが精一杯でした。そのまま距離を置くこともできましたが、「このまま怖がっていたら、息子まで居場所を失いそうだ」と思い直し、次の練習でその保護者に声をかけました。

「この前LINEくれたでしょ?最近、仕事がバタバタで…なかなか顔を出せてなくてごめんね」と、勇気を出して自分の事情を言葉にしてみたのです。すると相手は少し驚いたあと、「え、そんなつもりじゃなかったよ!いつも車出しとか本当に助かってるから、体だけは壊さないでね」と笑いながら返してくれました。

その瞬間、胸につかえていた石がスッと軽くなり、「やっぱり文字だけで完結させない方がいい」と実感しました。

こじれる前にできる7つのコミュニケーション習慣

迷ったときほど「直接ひと言だけ伝える」

「これ、LINEで送るときつく聞こえるかな」と感じたときほど、直接ひと言だけでも伝えるようにしています。練習のあと、帰り支度をしている保護者に「さっきの連絡、大丈夫でした?」と軽く確認したり、「来週の当番、難しかったら声かけてくださいね」と口頭で添えたりするだけでも、相手の表情や声色から本音が少し伝わってきます。

実際、「LINEは苦手で…既読がたまると焦っちゃうんです」と打ち明けてくれた保護者もいて、それ以来、その人には要点だけを短く送るようにするなど、相手に合わせたやり方を意識するようになりました。​

当番や送り迎えに「一言お礼」をセットにする

当番や送り迎えなど、「やってもらって当たり前」に見えがちなことほど、意識して一言のお礼を添えるようにしています。「今日も車出し助かりました」「テント片づけてもらえて本当に助かりました」と具体的に伝えることで、相手も自分の役割を前向きに捉えやすくなります。

わが家の場合、シフトの都合でどうしても参加できない日が続いたあと、「いつもLINEでまとめてくれて助かってるよ」と言ってもらえたことがあり、その一言にどれだけ救われたか分かりません。それ以来、「誰かの小さな働きに気づいて言葉にする」ことを、自分なりのルールにしています。

野球の話を“入口”にして雑談を広げる

初対面に近い保護者には、天気の話だけだと会話がすぐに途切れてしまうことが多いと感じています。そこで意識しているのは、「子どものプレー」を入口にすることです。「今日の◯◯くん、守備の一歩目がすごく早かったですね」「あの打席、思いきり振れていて見ていて気持ちよかったです」と、具体的な場面を褒めると、相手の表情が一気に柔らかくなります。

そこから「実は最近、家では…」と家庭での様子まで聞けるようになり、自然と距離が縮まっていきました。

イラッとしたLINEには「一度スマホを伏せる」

短い文章ほど、受け取り方に差が出やすいものです。「この言い方、ちょっと刺さるな」と感じたときは、すぐに返事を書かず、まずスマホの画面を伏せて別の作業に移ることを自分のルールにしました。

洗い物をしたり、子どもの宿題を見たりしているうちに、最初のイライラが少しずつ落ち着き、「もしかしたら急いでいただけかもしれない」「短くなったのは気を遣ってくれたのかも」と、別の解釈が浮かぶこともあります。

その状態で読み返してから返信すると、責めるような言い回しが減り、結果的に「こちらこそいつもありがとうございます」と返ってくることが増えました。​

あえて「苦手な相手」に先に挨拶する

どうしても距離を感じてしまう相手には、つい目線をそらしたくなるものです。それでも、同じチームで一年以上顔を合わせると分かっている相手には、思い切ってこちらから先に「おはようございます」と挨拶するようにしています。

最初は軽く会釈が返ってくるだけでも構いません。続けているうちに、ある保護者から「最初、怖い人だと思ってたけど、毎回挨拶してくれるから安心した」と言われたことがあり、親同士の空気が子どもの安心感にもつながるのだと改めて感じました。

「知っていそうなこと」ほどひと言フォローする

「LINEに書いてあったはず」「みんな知っていると思った」が、すれ違いの火種になることは少なくありません。わが家では、練習時間の変更や集合場所の細かい変更など、「たぶん伝わっているだろうな」と感じる情報ほど、グラウンドで顔を合わせたときに「今日、場所変わりましたね」とひと言添えるようにしています。

それだけで「あ、教えてくれてありがとう。LINE、まだ見てなくて…」と返ってくることが意外と多く、「情報を持っている人」よりも「情報を分けてくれる人」として信頼してもらえる実感があります。

「来ない=やる気がない」と決めつけない

「最近あの人、顔を出さないね」と感じたとき、以前の自分はすぐに「やる気がないのかな」「チームに不満があるのかな」と考えていました。しかし、実際に話を聞いてみると、「親の介護でバタバタしていて」「子どもの病院通いが続いていて」といった事情を抱えていることも少なくありません。

それ以来、「来ない=やる気がない」と短く決めつけるのではなく、「何か事情があるのかもしれない」と一度立ち止まって考えるようにしています。そうすると、自分の心も少し柔らかくなり、次に会ったときに自然と「最近どうされてました?」と声をかけやすくなりました。

「当番や負担の不公平感そのものを見直したい場合は、少年野球の保護者負担を減らすヒント|お当番制度と応援スタイルの見直し方の記事も参考になります。」

大人同士の空気は、子どもの安心感にそのまま映る

試合前、ベンチ裏で保護者が笑顔で話しているときと、重い空気のときでは、子どもたちの表情が明らかに違います。親の視線がピリピリしている日は、ミスをした子がベンチに戻る足取りも重く、次のプレーまで引きずってしまうことが少なくありません。

反対に、大人同士が穏やかなやりとりをしている日は、エラーをしても「次いこう!」という声が自然と飛び交い、子どもの顔つきもすぐ切り替わります。保護者のコミュニケーションは、見えないところで子どもの安心感とチャレンジする気持ちを支えているのだと感じています。​

それでもこじれてしまったときの「3つの逃げ道」

どれだけ気をつけていても、すれ違いや誤解がゼロになることはありません。そんなとき、わが家では次の3つを「逃げ道」として持つようにしています。

1つ目は、すぐに反論しないこと。気になる発言があったときほど、「何か背景があるのかもしれない」と一度だけ深呼吸するようにしています。

2つ目は、信頼できる第三者に相談すること。同じチームの中でも、比較的フラットに見てくれる保護者やコーチに「自分の受け取り方がおかしくないか」を確認してもらうだけで、感情が落ち着くことが多かったです。

3つ目は、直接会ったときに「もし気にしていたらごめんなさい」と軽く一言を添えること。
その一言で「私も気にしていました」と本音を出してくれたケースもあり、早めに小さな誤解をほどくことができました。​

まとめ:完璧を目指さず「こじれにくい関係」をつくる

少年野球の保護者同士の関係は、「仲良しグループ」を作ることが目的ではありません。大事なのは、お互いに大きく誤解せず、子どもたちの前で極端に空気を悪くしない「こじれにくい関係」を保つことだと感じています。

そのためにできることは、決して特別なことではありません。

・迷ったときほど直接ひと言伝えてみる

・小さな働きに具体的な「ありがとう」を添える

・イラッとしたLINEには一度スマホを伏せる

来られない人の事情を想像してみるこうした小さな積み重ねが、やがて子どもたちにとって「安心して失敗できるチーム」の土台になります。完璧な人間関係を目指す必要はありません。保護者もまたチームの一員として、自分のできるペースで関わり方を整えていくことが、子どもにとっていちばんの支えになるはずです。

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